第2話 妻と娘の死
しばらくの月日が経ち、レンは父ケントが残したタイムマシンのことを忘れ去っていた。
7秒しか時間を遡れないという制限があり、レンはその実用性に疑問を感じていた。むしろ、あまりにも短い時間しか戻れないため、意味がないと考えていた。
そんなある日のこと、レンは妻のエミリと7歳の娘アヤカと一緒に買い物に出かけた。平和な一日を過ごせると思っていた。
しかし、帰り道に悲劇が起きた。
突然、大型トラックが彼らの車に衝突してきたのだ。
エミリとアヤカは重傷を負い、救急車で運ばれたが、残念ながら命を落としてしまったのである。
レンは現実が受け入れられない衝撃に包まれた。妻と娘を失った悲しみに、言葉を失った。
そのとき、レンの脳裏に父ケントの言葉が蘇った。
「お前に何か起きた時は、このタイムマシンを心して使えよ」
そうだ、7秒タイムマシン! レンは急いで研究室に戻り、装置を探し出した。
「もしかしたら、このタイムマシンが役に立つかもしれない」
レンは装置の前に立ち、操作パネルに手をかけた。
「エミリ、アヤカ..! 7秒だけでも、何か変えられるかもしれない」
7秒という短い時間しかないが、それでも何か変えられるかもしれない。レンは必死に操作を始めた。
装置が作動し、光が放たれる。
レンは過去に戻っていった。
しかし、レンは、別のパラレルワールドに飛ばされてしまう。
「えっ!? これはどこだ!?」
レンは戸惑いながら、新しい世界を見渡した。
7秒タイムマシンの力を使おうとしたが、思わぬ結果に。
レンは別のパラレルワールドに迷い込んでしまったのだ。
これからどうなってしまうのか。
レンは不安と焦りに駆られながら、新しい世界での行動を模索し始めた。